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ご笑納ください|意味・使い方・言い換え・ビジネスでの活用方法を徹底解説

ビジネスシーンや冠婚葬祭、贈答、御礼の際によく見かける「ご笑納ください」。
お中元・お歳暮・お土産や記念品、粗品などを贈る時、「つまらないものですが、よろしければお受け取りください」という謙虚な気持ちと敬意を表す、日本語独特の贈答用敬語表現です。

  • 「“ご笑納ください”ってどういう意味?どんな場面で使う?」
  • 「他にどんな言い換えや類語がある?」
  • 「書き言葉・口頭どちらでも使える?」
  • 「注意点や誤用例も押さえておきたい」

この記事では、「ご笑納ください」の意味・定義、使い方や例文、言い換え・類語・英語表現、注意点・誤用例、ビジネスシーンでの応用パターンまで網羅的に解説します。
贈り物の際に、品物とともに“心を伝える”日本語マナーが身につきます。


目次

ご笑納くださいの意味・定義

「ご笑納ください」とは、贈り物や粗品・記念品を謙遜しつつ贈る際、「どうか笑って受け取ってください」「お気軽にお納めください」とへりくだった形で伝える敬語表現です。

  • 「笑納」は「しょうのう」と読み、「つまらないものですが、どうぞお納めください」という意味を持つ
  • 直訳すると「笑って納める」だが、“立派な品ではありませんが、気持ちだけお受け取りください”という謙譲と配慮を込めた表現

主な使い方・ニュアンス

  • 贈答品(お中元・お歳暮・お土産・記念品・粗品など)を相手に渡す際の書き言葉(添え状・手紙・贈答状)で使う
  • “つまらないものですが”や“心ばかりの品ですが”とセットで使われることが多い
  • 目上の人や取引先、顧客へのフォーマルな贈り物に最適
  • 相手への敬意と謙虚さを同時に表現できる

例文

  • 「心ばかりの品でございますが、ご笑納ください。」
  • 「ささやかではございますが、どうぞご笑納いただければ幸いです。」
  • 「お中元の品、どうぞご笑納ください。」

ご笑納くださいの使い方・例文

「ご笑納ください」は、贈り物や粗品・記念品などを添えてお渡しする際の定型表現です。
書き言葉としての使い方が基本ですが、丁寧な口頭挨拶としても使われることがあります。
場面別の具体的な例文を紹介します。

1. 贈答・お礼の添え状や手紙で

心ばかりの品をお送りいたします。どうぞご笑納ください。
ささやかながらお土産をお届けいたします。ご笑納いただけますと幸いです。
粗品を同封いたします。ご笑納くださいますようお願い申し上げます。

2. ビジネスでの手土産・記念品の贈答時

このたびはご厚情を賜り、誠にありがとうございました。ささやかながら記念品をお届けいたしますので、どうぞご笑納ください。
社員一同より、心ばかりの品を贈呈いたします。ご笑納いただけますと幸いです。

3. カジュアルな場面での口頭表現(やや堅め)

つまらないものですが、どうぞご笑納ください。
ほんの気持ちばかりですが、ご笑納ください。

4. シーン別使い方まとめ

シーン例文
添え状・手紙心ばかりの品ですが、ご笑納ください。
粗品・記念品粗品を同封いたします。ご笑納くださいますようお願いいたします。
お土産・贈り物ささやかながらお土産をお持ちしました。どうぞご笑納ください。
口頭・挨拶つまらないものですが、ご笑納ください。

ご笑納くださいの言い換え・類語・英語表現

「ご笑納ください」には、謙遜や配慮の度合い、シーンに合わせたさまざまな言い換え・類語、英語表現があります。
文章のトーンや相手との関係性で使い分けることが大切です。

主な言い換え・類語

言い換え・類語ニュアンス・使い方
ご査収ください主に金銭や書類の「受領確認」をお願いする時
お納めくださいもっとも一般的・フォーマルな贈答表現
ご受納ください受け取りの丁寧な表現、主に書き言葉
受け取っていただけますと幸いです柔らかい依頼・カジュアルな贈答に
お受け取りくださいビジネス・カジュアル両方で使える
ご笑納いただければ幸いですより控えめ・丁寧な書き方
つまらないものですがセットで使われやすい定番謙遜表現
ほんの気持ちばかりですがカジュアル・親しい相手向け

使い分け例

  • ご査収ください…請求書や領収書など書類・金銭関係
  • お納めください/ご受納ください…贈答や記念品・心ばかりの贈り物
  • ご笑納ください…お中元・お歳暮・粗品・記念品・手土産など幅広い贈答
  • 受け取っていただけますと幸いです…より柔らかくしたい時や英語文メール

英語表現

「ご笑納ください」にぴったり該当する英語表現はありませんが、贈り物を丁寧にお渡しする際の謙虚なフレーズが使われます

日本語例文英語表現例
心ばかりの品ですが、ご笑納ください。Please accept this small token of our appreciation.
ささやかではございますが、ご笑納ください。We hope you will kindly accept this modest gift.
つまらないものですが、ご笑納いただけますと幸いです。It is just a small gift, but I hope you will accept it.
粗品をお贈りしますので、ご笑納ください。Please accept this as a small present from us.

よく使う英語フレーズ

  • Please accept this small gift.
  • We hope you will enjoy this.
  • It is just a small token of our gratitude.
  • We hope you will kindly accept this.
  • Please accept this as a token of appreciation.

ご笑納くださいを使う際の注意点・よくある誤用

「ご笑納ください」は丁寧で便利な表現ですが、使い方や場面によっては違和感や古めかしさ、時に誤解を招く場合があるため注意が必要です。

注意点

  1. 主に“書き言葉”として使うのが基本
    • 添え状・手紙・礼状・案内状・目録などが中心。口頭だとやや堅苦しい印象。
  2. “つまらないものですが”など謙遜表現とセットで使う場合が多い
    • 過剰な謙遜は現代ではやや不自然・わざとらしいと受け取られることも
  3. 若い世代やカジュアルな社内向けには、より平易な表現にするのも◎
    • 「お受け取りください」「ささやかながら」などが無難
  4. 価値ある高額な品物や公式な贈答では“ご笑納”を避けることも
    • 立派な贈り物の場合「お納めください」「ご受納ください」などのほうが適切
  5. 「ご査収」「ご確認」との混同に注意
    • 「ご笑納」は“贈り物の受け取り”専用、「ご査収」「ご確認」は書類・金銭向け

よくある誤用・NG例

  • 書類送付や請求・納品物への「ご笑納」
    • ×「請求書を同封いたしますので、ご笑納ください」→正しくは「ご査収ください」
  • 親しい友人・社内メールで多用
    • わざとらしく堅苦しい印象になる
  • 価値ある贈答に過度な謙遜表現をセットで使う
    • 相手によっては“嫌味”と感じる場合も

Q&A

「ご笑納ください」と「お納めください」の違いは?

どちらも贈答時の表現。「ご笑納」は「つまらないものですが…」という謙遜が強く、「お納めください」は品物の価値や格式を問わず幅広く使える。

口頭で使っても大丈夫?

ビジネス挨拶や改まった場では可。ただし会話では「お受け取りください」「ささやかながら…」のほうが自然な場合が多い。


ビジネスシーンでの活用例・応用パターン

「ご笑納ください」は贈答・御礼・お中元・お歳暮・記念品・粗品など幅広い贈り物の際に活用できる表現です。
具体的な応用例を紹介します。

1. お中元・お歳暮・粗品の添え状

日頃のご厚情に感謝し、心ばかりの品をお送りいたします。どうぞご笑納ください。

2. ビジネス手土産・記念品の贈呈

ささやかですが、社員一同より記念品を贈らせていただきます。ご笑納いただけますと幸いです。

3. 表彰・退職祝い・異動時の贈り物

長年のご功労に感謝の気持ちを込めて、ささやかな記念品をお贈りします。ご笑納ください。

4. イベント・セミナーのノベルティ配布

ご参加の記念に、粗品を用意しておりますので、どうぞご笑納ください。

5. シーン別応用例

シーン具体例文
お中元・お歳暮日頃の感謝を込めて、ささやかな品をお贈りします。ご笑納ください。
記念品贈呈社員一同より記念品を贈呈いたします。ご笑納いただければ幸いです。
粗品配布粗品を同封いたしますので、どうぞご笑納ください。
退職・異動祝い心ばかりの記念品ですが、ご笑納いただけますと幸いです。

まとめ

「ご笑納ください」は、贈り物を謙遜しつつ、相手への敬意と感謝の気持ちを丁寧に伝える日本語独特の敬語表現です。
正しい意味や使い方、言い換えや注意点、英語表現も理解し、
贈答のシーンや相手に合わせて上手に使い分けましょう。

  • 「ご笑納ください」は添え状や贈答状の定番フレーズ
  • 「お納めください」「ご受納ください」など状況や相手によって言い換えも活用
  • 使いすぎや場違いな場面での使用、過度な謙遜表現には注意

この記事を参考に、「ご笑納ください」を**心のこもった贈り物の“最後の一言”として使いこなしてみてください。

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