履歴書は、就職・転職活動の第一歩となる重要な書類です。自分を採用担当者に「会ってみたい」と思わせるためには、基本を押さえたうえで、あなたらしい強みや経験を正しくアピールすることが大切です。
ここでは、最新のポイントを踏まえた「履歴書の書き方」を徹底解説します。
目次
1. 履歴書用紙の選び方
用紙サイズ
- A3二つ折りまたはA4/B5サイズが一般的。大企業や公的機関はA3(A4見開き)を指定する場合が多いです。
- パソコン作成/手書きはどちらでも可。ただし、特に指定がある場合は指示に従いましょう。現代ではパソコン作成が主流ですが、手書き指定の求人も一部存在します。
フォーマット
- 市販のJIS規格履歴書や、厚労省の公式Wordテンプレート、企業指定のフォーマットなど、指示に沿って選びましょう。
- 職歴が多い場合や自己PR欄を広く取りたい場合は、欄が大きめのタイプを選ぶのがおすすめです。
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2. 自己分析から始めよう
まずは「自分を知る」ことが大切です。履歴書を作成する前に、下記のような観点で自分の経験・強みを整理しましょう。
- 職務経験・アルバイト歴(成果や評価、役割)
- クラブ活動・ボランティア・趣味特技(どんな活動だったか、そこで得たもの)
- 取得資格・勉強中のスキル
- 自分の長所・短所や性格(他者から言われること、実体験エピソード)
- 学校行事やプロジェクトなどでの役割・工夫したこと
このような棚卸しは、志望動機や自己PRの土台にもなります。
3. 基本記入ルールと各項目のポイント
● 記入の基本
- 黒インクで丁寧に。手書きの場合は楷書(読みやすい字)で。
- 修正液・修正テープの使用はNG。書き間違えたら新しい用紙で書き直しましょう。
- 誤字脱字は厳禁。必ず見直しを。
● 写真
- 3ヶ月以内に撮影した証明写真(スーツ・明るい表情で)
- 写真の裏に氏名を書くと安心
- データ貼り付けでもOK(オンライン応募時)
● 日付
- 提出日または投函日を記入
- 過去の日付や空欄は避ける
● ふりがな
- 「ふりがな」とあればひらがな、「フリガナ」とあればカタカナで記入
● 住所・連絡先
- 都道府県から省略せずに記載(マンション名・部屋番号も省略しない)
- 連絡先欄は、現住所以外に郵送先がある場合のみ記入
● 学歴
- 中学校卒業から記載が一般的(職歴が多い場合は最終学歴からもOK)
- 学校名は略さず正式名称で記載
- 高校・大学は学部・学科名まで書く
● 職歴
- 正式な会社名((株)ではなく株式会社と記載)
- 所属部署や担当業務も記載し、職歴が多い場合は要点を簡潔に
- 退職理由は「一身上の都合により退職」など簡潔に書く(詳細は面接で説明)
- 最後は「現在に至る」「以上」で締める
● 免許・資格
- 取得順・正式名称で記載
- 業務に関連する資格を優先
- 勉強中の資格も「○○取得に向けて勉強中」などアピール可
● 志望動機・自己PR
- 使い回しはNG。応募企業ごとに、「なぜその会社なのか」「自分は何ができるか」を具体的に
- 前職での経験や、自分らしいエピソードを交えて説得力を持たせる
● 本人希望記入欄
- 希望が特になければ「貴社規定に従います」と記載
- 複数条件がある場合、履歴書ではなく面接時に相談するのが一般的
4. 書類の準備と送付マナー
- 応募書類は送付状(添え状)・履歴書・職務経歴書の順でクリアファイルに入れる
- 封筒の表に「応募書類在中」と朱書きし、宛名は「様」または「御中」で記載
- A4サイズで送付が無難(折らずに送ることで印象アップ)
- 郵送の場合は投函前に必ず再チェック。持参の場合は事前連絡がマナー
5. よくある質問(Q&A)
Q. 履歴書は手書きとパソコンどちらが良い?
→ 近年はパソコン作成でも全く問題ありません。手書き指定の場合を除き、ご自身が見やすくミスなく作成できる方法でOKです。
Q. 写真は何ヶ月以内が良い?
→ 一般的には「3ヶ月以内」のものが望ましいです。
Q. 志望動機はどこまで具体的に書くべき?
→ 経験やスキルが応募先でどう活きるか、自分の言葉でエピソードを交えて書きましょう。
6. 学歴・卒業年の計算方法(早生まれの注意点)
- 入学・卒業年は生まれ年に年数を足す(早生まれは生年を1年引いて計算)
- 例)2000年生まれ(3月生まれ)の場合、2000-1+7=2006年小学校入学
まとめ
履歴書はあなたの分身です。
「丁寧さ」と「あなたらしさ」を意識して、正しいルールと心のこもったアピールで、採用担当者にしっかり伝わる履歴書を作りましょう。
※このガイドは2025年時点の日本国内の一般的なビジネスマナー・採用実務に基づいています。企業や業界によって指定がある場合は、必ず求人票や企業指示に従ってください。