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ご足労|意味・使い方・言い換え・ビジネスでの活用方法を徹底解説

ビジネスメールや社外文書、来客対応などでよく使われる「ご足労」。
とても丁寧で礼儀正しい響きを持つ表現ですが、「正しい意味や使い方」「どんな場面で使えばよいか」「自然な言い換えや注意点」について自信を持って説明できる方は意外と少ないのではないでしょうか。

  • 「“ご足労”の意味や由来を知りたい」
  • 「どういう相手・場面で使うのが正しいの?」
  • 「言い換え表現や、やってしまいがちな誤用を知りたい」

この記事では、「ご足労」の意味・定義、正しい使い方や例文、言い換え・類語・英語表現、使う際の注意点や誤用例、ビジネスシーンでの応用例まで徹底的に解説します。
これを読めば、失礼なく「ご足労」を使いこなせるようになり、ワンランク上のビジネスマナーが身につきます。


目次

ご足労の意味・定義

「ご足労」とは、相手が自分や自社のためにわざわざ出向いてくれたことに対して敬意と感謝の気持ちを表す言葉です。
とくにビジネスや改まった場面で、目上の人や取引先に対して使う丁寧な敬語表現です。

辞書的定義

  • 足労(そくろう):「わざわざ来ること」「出向くこと」
  • ご足労:「(あなたに)わざわざ来ていただいたこと」への敬意と感謝を込めた表現
  • 「ご」をつけることで丁寧さ・敬意を強調

主な使い方・ニュアンス

  • 相手が自分たちのために出向いてくれた労をねぎらう
  • 目上の人や取引先、社外の来客への感謝・お礼に最適
  • 「ご足労いただき」「ご足労をおかけし」など、他の敬語とセットで使うのが一般的

具体例

  • 「本日はご足労いただき、誠にありがとうございます。」
  • 「ご足労をおかけし申し訳ございません。」

ご足労の使い方・例文

「ご足労」は、ビジネスメール・来客対応・会議や訪問時のお礼など、幅広いフォーマルシーンで活用できます
ここでは、実践的な使い方と具体的な例文を、シーン別に紹介します。

1. ビジネスメール・お礼文での使い方

● 来社や来場への感謝

本日はご足労いただき、誠にありがとうございました。
遠方よりご足労をいただき、感謝申し上げます。
ご多用中にもかかわらずご足労賜り、厚く御礼申し上げます。

● 会議・面談後のフォロー

本日はご足労いただき、貴重なお時間を賜りありがとうございました。
お忙しい中、ご足労いただきましたこと重ねて御礼申し上げます。

2. 来客対応・直接お迎えの際

本日はご足労いただき、誠にありがとうございます。
ご足労をおかけし恐縮でございます。
ご足労をおかけし申し訳ございません。

3. 日程案内や招待時の配慮

ご足労をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。
ご足労とは存じますが、ぜひご出席くださいますようお願い申し上げます。

4. 電話・会話での使い方

わざわざご足労いただき恐縮です。
ご足労いただきましたのに、お待たせしてしまい申し訳ありません。

5. シーン別使い方まとめ

シーン例文
ビジネスメールご足労いただき、誠にありがとうございました。
会議後のお礼ご多用中にもかかわらず、ご足労賜り厚く御礼申し上げます。
来客対応本日はご足労をおかけし、誠に申し訳ありません。
案内・招待状ご足労をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。

ご足労の言い換え・類語・英語表現

「ご足労」には、さまざまな言い換えや類語、英語での表現があります。
状況や相手、文脈によって適切に使い分けることがポイントです。

主な言い換え・類語

言い換え・類語ニュアンス・特徴
ご来訪主に会社や自宅などへの訪問に対して丁寧に使う
ご来社会社への来訪をより具体的に表現
ご来場イベントや会場への来訪時に
ご訪問柔らかく幅広い場面で使える
お越しややカジュアルだが、口頭でよく使われる
お運び古風だが丁寧、「お運びいただきありがとうございます」など
お越しいただき口語的な丁寧表現、「お越しいただきありがとうございます」など
ご足労をおかけする申し訳なさ・恐縮の気持ちを強調したい時

使用例比較

原文言い換え例文
ご足労いただきありがとうございますご来社いただきありがとうございます
ご足労をおかけし…お越しいただき…/ご来訪いただき…
ご足労賜り…ご来場賜り…/ご訪問賜り…

英語表現

「ご足労」に直訳はありませんが、英語メールや口頭で下記のように表現します。

日本語例文英語表現例
ご足労いただきありがとうございました。Thank you very much for taking the trouble to come here.
ご足労をおかけし申し訳ありません。We apologize for causing you the trouble to come all this way.
ご多用中にもかかわらずご足労賜り感謝申し上げます。We appreciate your visiting us despite your busy schedule.
ご足労をおかけいたしますが…We apologize for the inconvenience, but…

よく使う英語フレーズ

  • Thank you for coming all the way.
  • We appreciate your visit.
  • Thank you for making the trip.

ご足労を使う際の注意点・よくある誤用

「ご足労」は便利でフォーマルな表現ですが、誤用や場違いな使い方をすると、かえって失礼や違和感を与えてしまうことがあります

注意点

  1. 必ず「相手」に対して使う
    • 自分や自社に対しては使わず、相手の労をねぎらう表現
    • ×「ご足労いたします」→〇「ご足労いただき…」
  2. 目上・取引先・社外の方へ使うのが基本
    • 社内の同僚や部下には「ご足労」より「お越しいただき」など柔らかい表現を使うのが無難
  3. 「ご足労様でした」は避ける
    • 「お疲れ様でした」と混同しがちだが、誤った敬語となる
  4. 相手の都合に配慮した表現とセットで使う
    • 「ご足労をおかけし…」「恐縮ですが…」などでさらに丁寧さが増す
  5. 何度も繰り返し使わない
    • 同じメールや会話で何度も出すとくどくなる

よくある誤用例

  • 「ご足労いたします」
    • 「自分が行く」場合は「伺います」「参ります」を使う
  • 「ご足労様でした」
    • 誤った敬語なので避ける。正しくは「ご足労いただきありがとうございました」
  • 「ご足労をおかけいたしますが…」のあとに自分の都合だけを述べる
    • 相手に負担をかける前提なので、その後の配慮やお礼の言葉もセットで

Q&A

「ご足労」と「ご来社」の違いは?

「ご来社」は会社に限定、「ご足労」は場所を問わず相手が“出向く労”への敬意・感謝。

自分が訪問する時は使える?

使えません。「伺います」「参ります」を使いましょう。


ビジネスシーンでの活用例・応用パターン

「ご足労」はビジネスシーンで多様に活用できる表現です。以下に具体的な応用パターンを紹介します。

1. メールでのお礼

本日はご足労いただき、誠にありがとうございました。
遠方よりわざわざご足労を賜り、心より御礼申し上げます。

2. 会議・イベントへの招待・案内

ご足労をおかけいたしますが、何卒ご参加くださいますようお願い申し上げます。
ご足労とは存じますが、ご来場いただければ幸いです。

3. 来客対応・受付

本日はご足労いただき、誠にありがとうございます。どうぞおかけください。
ご足労いただき恐縮です。お茶をご用意いたしますので、少々お待ちください。

4. 面談・商談・訪問後のフォロー

ご多用中にもかかわらず、ご足労いただきありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

5. 応用パターンまとめ

シーン具体例文
メールお礼ご足労いただき、厚く御礼申し上げます。
招待・案内ご足労をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
来客対応ご足労いただき、ありがとうございます。
フォローアップご多用中にもかかわらずご足労賜り感謝いたします。

まとめ

「ご足労」は、相手が自分や自社のためにわざわざ出向いてくれたことへの深い敬意と感謝を伝える敬語表現です。
使い方や言い換え、注意点を正しく理解することで、ビジネスマナーがさらに磨かれます。

  • 「ご足労」は相手に使う敬語。自分に使わない
  • 目上・取引先・社外へのお礼・ねぎらいに最適
  • 「ご来社」「お越し」「ご訪問」などの言い換えも活用
  • 誤用やくどさに注意し、場面や相手に応じて適切に使い分ける

この記事を参考に、「ご足労」を正確かつスマートに使いこなして、より良いビジネスコミュニケーションを実践してください。

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