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存じます|意味・使い方・言い換え・ビジネスでの正しい表現方法

「存じます」はビジネスメールや会話で頻繁に使われる表現ですが、正しい意味や使い方、似た表現との違いに悩む方も多いのではないでしょうか。

  • 「“存じます”と“思います”の違いは?」
  • 「使い方が合っているか自信がない」
  • 「他にどんな言い換えができるの?」

このような疑問や悩みを持つ方に向けて、この記事では「存じます」の意味や定義、正しい使い方、例文、言い換え表現、注意点、ビジネスでの応用例までを徹底解説します。
この記事を読むことで、「存じます」を自信を持って使いこなせるようになり、相手に失礼のないスマートなコミュニケーションが実現できます。


目次

存じますの意味・定義

「存じます」は、謙譲語のひとつで、「思う」「知る」をへりくだって表現する日本語です。
特にビジネスやフォーマルな場面で、相手に対して自分の意見や考え、認識をへりくだって伝える際に使用されます。

詳細な意味

  • 思う・考えるの謙譲語:「私はそう思います」→「私はそう存じます」
  • 知っているの謙譲語:「私は知っています」→「私は存じております」

「存じます」は自分の行動や考えを低く表現し、相手への敬意を強調する役割があります。
このため、目上の人やお客様、取引先などに対して使うことで、適切な敬語マナーを示せます。

辞書的定義

  • 「存じます」:自分の思いや考え、知っていることをへりくだって言う言葉。
  • 漢字表記:「存ずる」(動詞)、「存じる」(連用形)、「存じます」(丁寧語)。

使う場面

  • ビジネスメール
  • お客様対応
  • 取引先への報告・相談
  • 結婚式や弔辞などのフォーマルなスピーチ

「存じます」は改まった印象を与えるので、日常会話よりもビジネスや公式な場面で多用されます。


存じますの使い方・例文

「存じます」はさまざまなシーンで使い分けることができます
ここでは具体的な使い方と例文を、場面ごとに分かりやすく紹介します。

1. 基本的な使い方

・自分の考えを述べる場合

本件は問題ないと存じます。

・自分が知っていることを伝える場合

その件につきましては、存じております。

・相手の意見に同意する場合

おっしゃる通りかと存じます。

2. ビジネスメールでの例文

・案内・連絡の締めくくり

何卒よろしくお願い申し上げますよう、存じます。

・依頼や提案時

ご確認いただけますと幸いに存じます。

・お詫びや感謝の表現

ご不便をおかけし、申し訳なく存じます。
ご協力いただき、誠にありがたく存じます。

3. フォーマルな場面での例文

・スピーチや挨拶

皆様のご多幸をお祈り申し上げますとともに、心より御礼を申し上げる次第に存じます。

・弔辞や結婚式

ご冥福をお祈りいたしますとともに、心より哀悼の意を表する次第に存じます。

4. 会話での例文

その件については存じませんでした。
詳細は存じかねます。
御社のご提案、賛同いたしますと存じます。

5. シーン別使い分け例

シーン例文
上司への報告この件、問題ないものと存じます。
お客様対応早急に対応いたしますので、ご安心いただければと存じます。
社外への依頼ご査収のほど、よろしくお願い申し上げますよう存じます。
断り・拒否あいにく存じかねますので、ご了承くださいませ。

6. 間違えやすい使い方(注意点と併せて解説)

  • 「思います」と混同してラフな場面で使うのはNG
  • 過度に連発すると不自然、またはくどい印象になる

存じますの言い換え・類語・英語表現

「存じます」は、文脈や伝えたいニュアンスによってさまざまな言い換えが可能です。
以下に、よく使われる言い換えや英語表現を一覧でまとめます。

言い換え・類語

言い換え・類語ニュアンス・意味例
思います一般的な「考える」の丁寧語、カジュアルな印象
承知いたします「理解・了承する」の謙譲語、指示を受けた際など
承知しております既に知っている、理解している場合に使う
存じております「知っている」の謙譲語、フォーマルな場面
かと存じます「だと思います」の丁寧表現
かと考えておりますやや硬いがビジネスで使われる表現
認識しております「把握している」の意味でビジネスメールで多用
かと存じます「だと思います」を更に丁寧にしたい時
ご承知おきください「知っておいてください」の丁寧表現
ご理解いただけますと幸いです相手の理解を願う際に使用

英語表現

「存じます」は直接的な英訳が難しいですが、状況に応じて下記のように表現します。

日本語例文英語表現例
問題ないと存じますI believe there is no problem.
存じておりますI am aware of it. / I know about it.
ご確認いただけますと幸いに存じますI would appreciate it if you could confirm.
ご協力いただき、ありがたく存じますI sincerely appreciate your cooperation.

言い換え表のポイント

  • よりカジュアル:思います、考えます
  • よりフォーマル:存じます、承知しております、認識しております
  • 知識や認識を表す:存じております、承知しております
  • お願い・依頼:ご確認いただけますと幸いです、ご協力をお願い申し上げます

文脈に合った表現を選ぶことが重要です。


存じますを使う際の注意点・よくある誤用

「存じます」を使う際には、いくつかの注意点と誤用パターンがあります。
ビジネスシーンでの信頼を損なわないためにも、下記ポイントをしっかり押さえておきましょう。

よくある誤用例

  • 自分以外の行動・考えに使ってしまう
    • × 「上司が存じます」 → ○ 「私は存じます」
  • 「存じます」だけで文を終えてしまう(説明不足)
    • × 「よろしく存じます」→ ○「よろしくお願い申し上げますよう存じます」
  • 「思います」「知っています」との混同
    • 「思います」はフラット、「存じます」はへりくだることで丁寧さが強調される

注意点

  1. 主語は必ず自分
    • 「存じます」は自分の思考・認識をへりくだる表現です。相手や第三者の行動には使いません。
  2. ビジネス・フォーマルシーンで使う
    • 日常会話やカジュアルなやりとりでは過剰な敬語になり不自然です。
  3. 繰り返し使いすぎない
    • 「存じます」を連発すると、文章がくどくなったり、不自然な印象を与えることがあります。言い換えや他の表現も適度に使いましょう。
  4. 文の結びとして使う
    • 「〜と存じます」「〜に存じます」「〜と考えております」など、文末に添えることで、文全体の丁寧さが強調されます。
  5. メールテンプレートのまま多用しない
    • テンプレート文章をそのまま流用すると、気持ちが伝わりにくくなるので、適度なカスタマイズを心がけましょう。

よくあるQ&A

「ご存じます」は正しい?

誤用です。相手を敬う場合は「ご存じです」「ご存知でしょうか」などを使いましょう。

存じません」と「知りません」の違いは?

「存じません」は謙譲語でフォーマルな場面に適しています。日常会話では「知りません」が一般的です。

「存じます」は口頭でも使う?

使えますが、あまりに丁寧すぎるため、改まった場面や目上の人、取引先との会話に限定しましょう。


ビジネスシーンでの活用例・応用パターン

「存じます」は、ビジネスシーンで幅広く活用できる表現です。
以下では、具体的なメール文や会話例、提案・謝罪・確認・断りなどのパターン別に応用例を紹介します。

1. メールでの活用例

・案内・通知

明日10時より会議を開催いたしますので、ご参加いただけますよう存じます。

・感謝の表現

先日はお時間を頂戴し、誠にありがたく存じます。

・謝罪の表現

ご迷惑をおかけし、申し訳なく存じます。

・依頼・お願い

ご検討のほど、よろしくお願い申し上げますよう存じます。

・確認依頼

下記の内容にご相違がないかご確認いただけますと幸いに存じます。

2. 会議や報告の場での活用例

この件につきましては、以上の通りと存じます。
ご不明点がございましたら、ご遠慮なくお申し付けくださいますよう存じます。

3. 断りや保留の伝達

あいにく存じかねますが、担当者より改めてご連絡いたします。

4. 提案や意見

以上の案が最適かと存じますが、ご意見をいただけますと幸いです。

5. 社外対応での応用

この度はお問い合わせいただき、誠にありがたく存じます。
ご期待に添えるよう努めてまいりますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

応用パターン一覧

用途例文
案内・告知ご案内申し上げますので、ご高覧賜りますよう存じます。
お詫びご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
お礼ご協力いただき、誠にありがたく存じます。
依頼ご確認いただけますようお願い申し上げます。
承諾・同意賛同いたしますと存じます。
拒否・断りあいにく存じかねますので、何卒ご了承願います。

状況に応じてフレーズを使い分けることで、コミュニケーションの幅が広がります。


まとめ

「存じます」は、日本語における高度な謙譲表現であり、ビジネスやフォーマルな場面で欠かせない言葉です。
正しく使えば、相手に対する敬意や配慮が伝わり、信頼関係の構築にもつながります。

  • 「思います」「知っています」などと使い分け、適切な場面で「存じます」を活用する
  • 主語は必ず自分、連発や誤用に注意
  • 言い換えや英語表現も知っておくことで、より柔軟な対応が可能

ぜひこの記事を参考に、「存じます」を正確かつ効果的に使いこなしてください。
ビジネスマナーをさらに磨き、ワンランク上のコミュニケーション力を身につけましょう。

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